画家 |山田けんいち   

画家山田けんいち|色で楽しむ絵画の世界

絵の見方

マティスの「緑の筋のあるマティス夫人」がちょっと苦手なのです。

◇良さが分からないというか苦手というか・・


名画といわれているのに、どうしてこの絵がいいのかな?!
良さが分からないなー。

そんな事ってありませんか?

 

僕はマティスが好きでよくブログでも取り上げます。
でも、すべてが好きだというわけではありません。

「緑の筋のあるマティス夫人」という絵があるのですが、
これが僕は苦手なのです。

かなり激しい色構成です。

「もっと美人に描いてあげなよ。」といった感じですね。

評価されている絵がわからない・・。
そんな時はどうしましょう?
このような経験は誰でもあると思います。

この絵はどこがいいのかな?2つのポイントがヒントになった


さっきも書いたようにマティスの
「緑の筋のあるマティス夫人」が分からなかったのですが

僕だけではなくて友達も一緒で
「なんでこの絵がいいんだろうねえ?」と二人で首をひねったものです。

誰だって好みはあります。
分からない絵があるのは当たり前なんですけどね。

 

結論としては好きでなくとも良いのだと思います。

 

最近、少しわかるようになったのでポイントを2つ上げてみます。

①作風がどんなふうに変化していくのか見てみる。

例えば
「20代の頃はこんな作風で10年後にあんな風に変化していくのだな」
と知ることで納得しやすくなります。

この絵はマティスが30代半ば頃1905年に描かれました。
ということは、まだまだこれからという年齢です。

僕が好きなマティスの作品たちよりも、もっと早い時代の作品だったのです。

普段、画集など見るときは年代をあまりを意識してませんでした。

すべての時代の作品を同列で見ていたのです。

作家にしてみたら若い頃から没するまでをごちゃ混ぜにされるのだから、たまりません。

長い作家人生の中で作風が変化するのは当たり前のこと。

一枚の絵はその過程の一場面にすぎないのですからね。

②歴史的に意味のある作品だったことを理解する。

この作品はフォービズム時代の作品です。
フォービズムは野獣派とも言われています。

野獣派という名の通りでチューブから出したままのような
大胆で激しい色使いで表現してます。

そうすることで色彩に自由を与え
絵画を伝統的な様式から解放したのです。


絵画の歴史の流れをひっくりかえした代表的な1枚だったので
歴史的に評価されているのです。

マティスもいろいろな表現を変えて試行錯誤していたのですね。

以上、

①作風がどんなふうに変化していくのか見てみる。 

②歴史的に意味のある作品だったことを理解する。

という2つの視点で作品の意味を考えてみた時
ああ、そういうことなのか。
じゃあ好きになれなくともよいのだなと思いました。

好きになれない絵もあるさ


よく考えてみれば
古い価値観を新しい価値観に変える力を持った作品が
歴史的に評価される事だってありますよね。

美しいとか、調和がとれてるだけが芸術ではありませんからね。

だから好きになれない場合もあっても当然。

評価が高いからといって自分の感性と合うとは限りません。

それでよいと思います。

 

◇少しは知識があってもいいかも・・


僕は感性を優先したい方なので
予備知識なしで楽しめるのが良いのですけど

今回はフォービズムっていう知識が出てしまいました。

でも、このくらいの最低限の知識ならば
見ることを助けてくれるので、
あっても良いと思います。

分からない時は入門書とかで補うのも良いかもしれません。

それぞれの時代の作家たちが何をしようとしていたのか、
なぜ評価されているのか分かるからです。
見通しが良くなります。

楽しむことが大切


でも、あくまでも楽しむことが前提です。

知識集めよりも、始めはたくさんの作品と出会うことのほうが豊かだと思います。

こんなことは少しづつ分かればいいのですから。

名画だからと言ってこの作品はすばらしいのだと
自分に言い聞かせなくてもいいと思います。

時間がたてば好みや感覚の幅が広がってきます。
堅苦しくならずに気長に楽しみましょう。

 

 

 

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