絵の見方

ポーラ美術館でマティスの作品に一目惚れ

マティスの「リュート」が魅力的


箱根のポーラ美術館で

マティスが描いた「リュート」というタイトルの

素敵な作品を見つけました。

たくさんの傑作がある中で

鮮やかな赤がパッと目に飛び込んできました。

一目惚れです♡

これがその絵です。

(この画像は僕がスケッチしたものをパソコンで着色したものです。実物の画像は⇨ポーラ美術館のWEBで)

赤い植物模様の壁紙の室内画でした。

室内では椅子に腰掛けた女性が

リュートという楽器を心地よさそうに弾いています。

テーブルの上の果物も和やかな雰囲気を引き立てています

 

魅力的な絵ですね。

でも構成がしっかりしていて

甘すぎたりする事がありません。

この作品のいいところ


では色をよく見てみましょう

赤を主役にした構図

全体を見ると赤い部分が主役になっているのが分かります。

ちょっと実験してみます。装飾的な部分の色を減らしてみようと思います。

どうでしょう?これでもけっこうきれいですね。

画面の中で赤い面がきれいにレイアウトされていてこの絵の骨格が見えてきます。

またワンピースの淡い色や

ところどころ白く抜けている部分があるおかげで

背景の赤や青の強い部分が引き立ちます。

色のある部分を描くと同時に

色のない部分を描いているようにも見えます。

それだけ色のない部分は絵の中で重要だということが分かります。

効果的な黒いリボン

女性のふんわりとした薄いピンクのワンピースに

腰の黒いリボンが

とても効果的です。

いろいろな色が描かれていると

全体がぼやけてくるのですが

黒が描かれることで

全体を引き締める

アクセントとなってくれるのです。

黒は強い色なので

難しいのですが

マティスは黒の使い方がとても上手な人で

効果的に使っています。


描かれているすべてのモノに意味があ

そして果物や植物、壁の模様など

描かれたモノの全てが

画面の中でお互いを引き立てあっています。

マティスの絵を見てよく思うのですが

無駄なものがないんです。

試しにある部分を

どこでもよいので隠してみると

全体に物足りなくなるのが分かるかと思います。

◇リュートってどんな楽器?


ところで

特徴のある壁や床の模様と

リュートという楽器が気になります。

壁の模様はアラベスク模様という様式。

あるいはアラビア風ともいうそうです。

イスラム美術の様式だそうです。

それでリュートという楽器を登場させたのが分かります。

リュートはギターのような楽器で

アラビアに起源があるそうです。

16〜17世紀を中心にヨーロッパの広い範囲で演奏され

「楽器の王(女王)」とも呼ばれていました。

◇素敵な色のハーモニー


素敵な色のハーモニーを奏でる事で

伝わってくる心地よさが僕は大好きです。

そして絵の事を知れば知るほど

マティス作品の素晴らしさが見えてきます。

マティスの作品は飽きさせない何かがあります。

 

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